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NTTコミュニケーションズの新規事業創出部門、ビジネスイノベーション推進室・デジタルカイゼンデザイン室でOKRの設定~運用を通じて見えてきた課題とは?【後編】

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後編①

201971日で創立20周年を迎えたNTTコミュニケーションズ株式会社。NTTグループの中でも中核をなすICT企業として、クラウド、アプリケーション、セキュリティなどの多岐にわたるサービスを展開しています。

NTTコミュニケーションズでは、創立20周年を機に企業理念・信条を改めて設定する“REBORN”のプロジェクトや新規事業の創出に向けた複数のプログラムが経営陣のコミットのもと進行するなど、先進的な取り組みにチャレンジしています。

今回、NTTグループ内でも最大級の社内新規事業コンテスト『DigiCom(デジコン)』、そしてデジコン後の事業化への伴走プログラム『Business Innovation Challenge』(以下、『BI challenge』を推進する経営企画部ビジネスイノベーション推進室・デジタルカイゼンデザイン室が新たな取り組みとして始めた「OKR」

その導入背景と運用実態や課題について、同室 担当部長 福田直亮氏、担当課長 大貫明人氏、片山達彦氏、Thet Naing Htun(テ ナイトン)氏にマネジメント側・メンバー側それぞれの視点からお話を伺いました。

「聞き手は、OKRツール『HITO-Linkパフォーマンス』の導入コンサルティングで伴走させていただいているパーソルプロセス&テクノロジーの伊藤紗恵です。

後編では、実際にOKRの設計から運用開始後に見えてきた効果や課題、次期のOKR設定に向けた考えに迫ります。

【インタビュー前編はこちら】:NTTコミュニケーションズの新規事業創出部門、ビジネスイノベーション推進室・デジタルカイゼンデザイン室がOKRに取り組む理由とは?【前編】

 

OKRで可視化したことで見えてきたもの


――実際にOKRを始めてみていかがでしょうか。チームに変化などはありましたか。

テ:私は主にBI Challengeの担当をしているのですが、いままで業務の関わりが少なかったデジコンチームのメンバーがどんな業務を行っているのかが見えてきたことは非常に良かったと感じています。コミュニケーションも増えました。

片山:毎週月曜日にチェックインをしていますが、その内容を可視化することで他の人がやっていることがわかるので、方向性の擦り合わせができますし、その情報を元にコミュニケーションを取りに行くことができています。

大貫:OKRというフレームを土台にして会話ができるようになって、より一体感というか情報の交換ができるようになってきていますね。

片山:はい。OKRを通じたチームビルディングというか、マインドセットを同じ方向に向け、ベクトルを合わせていくことが出来てきていると感じます。

OKRを作っている段階でも、会社やチームのカルチャーが明文化されていく工程が面白かったです。 

――OKRでチームの向かう方向性を可視化し、なぜやるのかという意味付けができたことでメンバーのモチベーションが上がっているという効果を感じている会社は多いです。

後編②

ウィンセッションは隔週金曜日のランチ時間を利用して実施

 

「本当にそのOKRでいいのか」という擦り合わせが重要


――一方で、課題に感じている部分はあるのでしょうか?

大貫:課題としては、設定段階の話になりますが、上位組織OKRに紐づけた個人OKRが上位のOKRを達成するのに本当に充足しているのか、優先順位的はあっているのか、抜け漏れはないかという擦り合わせが少し足りていなかったと感じています。時間、能力含め有限な自分たちのリソースに対して、そこをやればよかったというのが反省というか、次回への課題ですね。個人の主体性に寄りすぎてしまったかもしれないと思っています。先ほど「個」を尖らせる話とは矛盾するのかもしれませんが。

ある意味それが見えてきたのがいいところだと思っていますので、次期のOKRの設計に向けて改善していきたいです。

福田:そもそもなんですが、OKRの設計そのものがうまくいっていれば、KRの進捗により自然とOに近づいていくと思います。

ただし、1回決めたものがうまく繋がっていることのほうが少なく、ぐるぐる変えないといけない。となると、コミュニケーションコストがとてもかかります。そもそも、それをコストと感じるマインドを変えなければいけないと思うのですが、後々得られるものが大きいという成功体験がないと、なかなかそこにコストを使うことが出来ません。

――コミュニケーションコストは具体的にどのような場面で生じるのでしょうか。

福田:1番は、OがこれでいいのかKRはこれでいいのかという擦り合わせのコストがかかると感じています。

そもそもOKRのフレームをどのような組織やプロジェクトに適応するのが効果的なのか、と考えたとき、ものすごく具体的な目標があるときなのではないかと思っています。我々のチームのようなゴールが見えないなかで新しいものを生み出す試行錯誤の段階よりも、明確に「この商品をここで展開して売上を達成する」といった具体的なものがある場合のほうが、効果的にフォーカスできそうです。

一方、そうではない場合のOKRは上位のOがブレる可能性や頻度が高く、そこがブレると下のKRもぐわんぐわんブレ始める。そういった状況でもいかにOKRでストレッチやフォーカスをしていくのかというのが腕の見せ所なのかもしれないのですが、その分都度全体のOKRの調整のコミュニケーションコストが大変であると感じています。

――OKRは組織やプロジェクトの特性により相性があると思いますか。

大貫:ある程度は、慣れだと思います。先日のウィンセッションでメンバーの振り返りを聞いているときに気づいたのですが、人によりOKRの粒度がバラバラで、難しいものにチャレンジしている人とオペレーショナルな内容になってしまっている人がいます。あまりストレッチすぎても難しいし、簡単だとただのタスクになってしまう。そこのバランスが難しいと感じています。何回か回していくうちに、こなれていくのではないかとは思っていますが。

片山:組織やカルチャーにフィットした運用を確立していくのが面白いですね。我々はストレッチしたい人間が集まっているチームなので、その文化やマインドも併せて、社内へOKRのノウハウ伝授ができると思っています。

――OKRの運用は、導入目的によっても違いますが、100社あれば100通りの運用があると感じています。

福田:現実的な課題は、既存の枠組みの中でもミッションツリーのような、OKRに似たことをそれなりにやっていたりします。既存のやり方にもそれなりに自負がある中で、新たにOKRのチェックインやウィンセッションなどの運用フレームを導入する際に、既存のやり方との関連性が整理されなければ、OKRが杓子定規になってしまうと感じています。

既存の仕組みの移植なのか、置き換えなのか。既存の打ち合わせや会議体などの日々のプロセスを置き換えるとうまく回るのではないかというのが体験してみて思ったことです。

片山:特に大企業では、既存のカルチャーやマネジメントスタイルをある程度アンラーニングしていく必要性があると思います。出島にいる自分たちはそこをスピーディーに変化し試せるので、新しいことを出島で始める面白さだと思います。

後編③

 

OKRはスクラム開発と同様、「高い要求条件」に揃える必要がある

大貫:自分の経験から言うと7、8年前にアジャイル開発の国際認定資格をとったのですが、OKRはスクラム開発のスプリントの回し方と近い気がしています。スクラム開発にも、週単位でスプリントを回して振り返るという、プロダクトバックログ~バーンダウンというフレームがあります。開発とは違ったOKRの課題としては、スクラム開発はエンジニアという同じ職種や業務のなかでやっていくが、今のチームはそれぞれのスペシャリティがばらばらなので、運用がこなれてくるまでに時間はかかるとは思います。

ただ、スクラム開発も始めた当初はみんなやり方がわからずにたくさん失敗をしているので、そこはコミュニケーションが肝になっていくという部分はやはり同じかもしれません。

――OKR浸透への道は、スクラム開発を浸透させるときに乗り越えることと近いのでしょうか。

大貫:そうですね。自分はスクラム開発の経験値が結構あるのですが、似ていると思います。

いま初回のOKRを回していますが、マネジメント側の課題としては、スクラム開発のプロダクトバックログにあたるPO(プロダクトオーナー)的に管理して、優先順位付けができていません。

メンバーの主体性を重視してボトムアップで始めましたが、次期のOKRでは、マネジメント側からも優先順位付けなどを意識していきたいと考えています。

――初回はボトムアップに任せたところを、次期のOKRの設計ではマネジメント側も含めた擦り合わせを意識していくということですね。

大貫:課題感はオペレーショナルなところもあるのですが、それよりも個人が設定しているOKR自体がともすると近視眼的な部分があると感じています。その一歩先の波及効果までをちゃんと考えたうえでの、短期にフォーカスしたOKRなのか。短期的な目標であるがうえに、将棋でいえばパッと打った一手ではなく、どうつむかというところまで考え切れていないと感じています。将来的にここを狙っているから今期のOKRでやるべきという議論が薄かったかもしれません。

――その将来を見据えたOKRになっているかという議論はどのような場でしたらよいと考えますか。全体でのOKR設定の議論の場なのか、1on1ミーティングなのか。

大貫:そもそもなんですが、OKRは全体の要求条件を高いところへ揃える必要があると思います。これもスクラム開発の思想と同じなのですが、ある程度高いところで見積もりをしてバーンダウンしていきます。

KRを安易な甘えたレベルで設定してほしくなくて、最低基準を満たしているのかどうかという認識合わせが必要です。例えばタスクベースになってしまっていたり、要求条件に合っていないKRを立てている人がいたら、みんなで指摘して検証していくような議論が必要ではないかと思います。

片山:議論をするためにはある程度の前提条件を全員が理解しておく必要はあると思っています。専門書を読むなり、OKRの本を読むなり、勉強会をするなり、一定の共通言語や全員が最低基準を満たせるための準備が必要であると感じています。

大貫:そこはスクラム開発でも同じ考え方です。最低限のレベルを満たしたうえで、OKRもスクラム開発もその土俵にのることができるのではないかと思います。

――OKRをやりながらその前提条件や要求レベルの認識合わせをしていくということも可能なのでしょうか。

大貫:そうですね。OKRのマネジメントはある意味外資カルチャーのようなドライな文化の部分もあるのかもしれませんが、そういったハイレベルな文化にまで持ち上げる場にしていきたいという思いもあります。

前編③

 

OKRを判断軸の中心に置く「OKRマスター」が必要。


――次期のOKRの設計に向けてという話が出てきましたが、運用面での改善案はありますか?

福田:繰り返しになりますが、運用上の課題は他の会議体とのバランスや整合性です。OKRというフレームが一定の効果を発揮することがわかったので、次は施策の中心にどうOKR置くのかのコツが必要であると思っています。通常のプロセスとOKRの融合が必要です。例えば、緊急の会議の場でも、「OKRのここに対して打ち合わせをしたいので集まりませんか?」というマッピングと会話ができるようになればいいと思います。逆にそれがうまくできないとOKRの運用が成功しづらいと思っています。

片山:判断軸の手段としてOKRを使えるといいと思います。

テ:OKRが本来求めているものはタスク管理ではないと感じている部分もあります。

福田:様々な打ち合わせが日々起こっていますが、その内容が実は明文化されていないOだったりすることがあります。「この打ち合わせはOKRのどの部分に影響するのか?OKRに入っていないけど、これは重要だからOKRにいれなければいけない」といったような、その議題がOKRの達成にどう影響するのかという視点で、常にファシリテーターが目を光らせて誘導するところまでを本来やる必要があると感じています。

――すべての判断軸の中心にOKR置かないとワークしないということでしょうか。

福田:そうですね。OKRを中途半端にやらないほうがいいなと(笑)。やるなら中心に添えて、すべての取り組みがどのOKRに関連しているのかをマッピングする必要があると思いました。

大貫:その考え方はやはりスクラム開発と近いですね。スクラム開発では、バックログ化されていて個人に落ちていくので、問題が生じたらバックログのこの部分のこの機能に落ちているといったように明確です。すべてを含めることは難しいと思いますが、体系立てたほうがわかりやすいと思います。

片山:冒頭で話のあったこの出島組織の役割のひとつのCoECenter of Excellence センター・オブ・エクセレンス:組織を横断する部署や研究拠点、役割)機能として、OKRのノウハウ構築と社内展開をしていくためには、私とテがそのファシリテーションをできるようなOKRマスターにならなければいけないですね。

――スクラムマスターならぬ、OKRマスターが必要ということですね!

大貫:OKRを判断軸としたチケットを切る役割のOKRマスターがいて、うまく循環が回ってこそOKRは効果を発揮するのかもしれません。OKRマスターとプロジェクトリーダーがそれぞれいる場合、役割分担どうするのか、という課題もでてきそうです。

後編⑤

――とても興味深いです。OKRマスターの育成機関としてもぜひよろしくお願いします!

次回OKRマスターとして成長したお二人のお話を聞けるのがとても楽しみです。お忙しいところご協力いただきありがとうございました!

(取材・構成・文・撮影:伊藤紗恵)

【インタビュー前編はこちら】:NTTコミュニケーションズの新規事業創出部門、ビジネスイノベーション推進室・デジタルカイゼンデザイン室がOKRに取り組む理由とは?【前編】

【関連記事はこちら】:Googleも採用!目標管理手法「OKR」とは?無料で試せるツール3選


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