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NTTコミュニケーションズの新規事業創出部門、ビジネスイノベーション推進室・デジタルカイゼンデザイン室がOKRに取り組む理由とは?【前編】

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前編①
左からThet Naing Htun(テ ナイトン)氏、 大貫 明人氏、福田 直亮氏、片山 達彦氏

2019年7月1日で創立20周年を迎えたNTTコミュニケーションズ株式会社。NTTグループの中でも中核をなすICT企業として、クラウド、アプリケーション、セキュリティなどの多岐にわたるサービスを展開しています。

NTTコミュニケーションズでは、創立20周年を機に企業理念・信条を改めて設定する“REBORN”のプロジェクトや新規事業の創出に向けた複数のプログラムが経営陣のコミットのもと進行するなど、先進的な取り組みにチャレンジしています。

今回、NTTグループ内でも最大級の社内新規事業コンテスト『DigiCom(デジコン)』、そしてデジコン後の事業化への伴走プログラム『Business Innovation Challenge』(以下、『BI challenge』)を推進する経営企画部ビジネスイノベーション推進室・デジタルカイゼンデザイン室新たな取り組みとして始めた「OKR」

その導入背景と運用実態や課題について、同室 担当部長 福田 直亮氏、担当課長 大貫 明人氏、片山 達彦氏、Thet Naing Htun(テ ナイトン)氏にマネジメント側・メンバー側それぞれの視点からお話を伺いました。

聞き手は、OKRツール『HITO-Linkパフォーマンス』の導入コンサルティングで伴走させていただいているパーソルプロセス&テクノロジーの伊藤紗恵です。

前編では、ビジネスイノベーション推進室の新規事業創出の取り組み内容とOKRに注目した理由を伺います。

【インタビュー後編はこちら】:NTTコミュニケーションズの新規事業創出部門、ビジネスイノベーション推進室・デジタルカイゼンデザイン室でOKRの設定~運用を通じて見えてきた課題とは?【後編】

 

社内新規事業コンテストから「本気で事業化を目指す」ための取り組み


――まず今回OKRを導入したビジネスイノベーション推進室について教えてください。

福田:経営企画部ビジネスイノベーション推進室は一昨年の10月に立ち上がった組織です。元々は社内の「X-tech」、テクノロジーを使ってデジタライゼーションさせる事業の創出を自ら行っていましたが、チームを拡大させる意味も含めて社内の出島の位置づけで再スタートしました。

ビジネスイノベーション推進室の機能は2つです。ひとつめは、引き続きプレイヤーとして事業を創出すること。ふたつめは、“REBORN”の新たなミッションが、我々だけでなく全社的に事業創出を推進していくことを根付かせるための港づくりです。

――約2年前に立ち上がった組織ということですね。この2年間でどのように発展してきたのでしょうか。

福田:1番大きいものとしては、DigiCom(デジコン)という、デジタライゼーション推進やイノベーション創出を目的に、グループ横断で実施している社内の新規事業コンテストがあります。

元々は私が兼務している別のチームで続けていたものなのですが、規模が大きくなるにつれて、アイデアソンで出てきた事業プランのイグジット先の課題を感じていました。せっかくエネルギーを向けてきたのにこれで終わりか、という声が出てきて、想いがある人たちを駆け抜けさせる仕組みが必要だと考えました。

そこでビジネスイノベーション推進室では、「港づくり」に加え、デジコンででてきた事業を最終的にサービス化まで結びつけるために、社内外からの支援を得て最後まで駆け抜けられる仕組みを作りました。デジコンから『本気で事業化を目指す』という流れをつくったのがこの1年半だと思います。

――「本気で新規事業を目指すチームを創出する」は、まさに今年1年の組織OKRの「O」に掲げていますよね。

福田:そうですね。事業化に向けて最後まで駆け抜けられる仕組みとして「BI Challenge(ビジネスイノベーションチャレンジ)」を立ち上げました。BI Challengeは新しい事業を進めていくうえで、リーンに回して成功確率を上げるためのプログラムです。具体的には、ヒトモノカネのリソースの提供と社内外の有識者によるメンタリングが中心です。

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デジコンやBI Challengeは全社的にも重要なプロジェクトとして位置付けられているのでしょうか。

福田:はい。デジコンには幹部含めて経営層も参加して応援していますし、事業化を進めるイノベーションコミッティにも幹部が入ってくれています。
それだけでなく、予算も一定量ついていますし、デジコンへの応募準備を業務時間に含めることができる等、人事施策とも連動しており会社も本気でやっています。また、ある一定水準まで事業化のレベルが上がると、100%注力するために人事異動を発令するという仕組みもあり、これは全社的に認知されています。

前編②

今年3月に行われたピッチ大会。写真は大貫氏による大会の説明の様子

大貫:NTTコミュニケーションズでは今年20周年を迎えるにあたり、企業理念を考え直す“REBORN”というプロジェクトが動いています。20年前に会社が立ち上がった時のスピリッツ「Change Communications」をもう一度彷彿させるような、新たな挑戦の出発点にしていこうというものです。デジコンとBI Challengeの取り組みは、“REBORN”にもマッチしていますし、20周年アニバーサリーのホームページでも紹介しています。

 

社内CoEとしての機能を持ちながら、世界水準レベルの「個の強さ」を追求する


――中長期的にはどのようなことを目指しているのでしょうか。

大貫:中長期的には、世界水準レベルの、世界に冠たるプロジェクトにしていきたいと考えています。といってもそう遠い未来ではなく、10年後に迎える30周年には、このプロジェクトから生まれた事業が主力事業の1つとして中核になっている状態のイメージです。
そのためにはまず、現在20チーム弱の支援をしていますが、そのうち数個をイグジットさせて世の中に出していきたいです。

――世界水準のレベルとは具体的にはどのような状態でしょうか?

大貫:大きく2つあります。
ひとつめは、十分な売上と認知を獲得して世界で使ってもらえるプロダクトを創出していること。ふたつめは、会社の事業創出のプロセスが十分に成熟し運用できていることです。今まではいい意味でトラディショナルな開発オペレーションでしたが、例えばGAFAのやり方、リーンスタートアップ、スクラム開発、デザインシンキング、OKR等を取り入れながら、アジャイルに事業を進めていくことが当然となっていくことを目指しています。

福田:会社にモダンな手法が浸透して当たり前の状態になることが重要だと思っています。いまは出島の特殊組織という位置づけですが、本来は港のような場を提供しなくても、事業創出に向けて全社的に当たり前に動けるようになるのが最終形態です。どこにいても常日頃新しい事業の種をぽこぽこ生み出されているのが目指すべき姿だと考えています。

片山:我々のチームは、考えるモルモットだと考えています。リーンスタートアップやOKRのフレームが大企業にフィットするのかはやってみないとわからない。新しい取り組みを自社のカルチャーにあった運用方法を見出すために、まず自分たちで試して、社内に浸透させていきたいです。

――出島としての、社内の最先端をいく組織とはどのような組織を目指していますか。

福田:CoE(Center of Excellence センター・オブ・エクセレンス:組織を横断する部署や研究拠点、役割)といえばかっこいいですが、新しいことを推進していくうえでのノウハウやビジネスプロデュース機能を貯めていきたいです。この部署のこの人に聞いたら知見が得られるという状態で、それを全社に還元して浸透させていく機能を持ちたいです。

前編③

 

――新規事業創出のプロフェッショナル集団ということでしょうか。

大貫:個人的には社員の「個の強さ」を追求したいと思っています。デザイン、ビジネス、エンジニアリング等のそれぞれの領域での個の強さを世界水準まで引き上げたうえで、その個の集合体しての結果としての「組織の強さ」でありたい。
さらにこのメンバーがここから社内に散っていくからこそ、会社が強くなると思っています。個の強さを鍛え上げ、必要な時にプロジェクト単位で、チームとして集まって成果を出していく集団となっていきたいです。

――個の強さ、プロフェッショナル性の養成所みたいな機能もあるのでしょうか。

大貫:そうですね。広義の意味では育成でもあると思っています。事業創出マインドや最新の開発手法等、少なくとも出島にいるメンバーは世界で活躍している個と戦える強さまでいってほしいと考えています。
出島で強い個の社員を増やして本土に戻し、文化を浸透させたり、場合によっては社外にも出て戦っていけるような個を増やしたいです。

――出島にいるメンバーには世界水準の高いレベルを求められるわけですね。

大貫:実情はまだまだですが、失敗してもめげずに常に満足することない、ある意味貪欲に上を目指していけるメンバーがそろっています。単に会社の施策を実行するのではなく、自らがプレイヤーとして事業立ち上げもやりながらオフィサーもやっている状況です。

「強い個」で形成された組織をOKRで方向付ける


――そんな個性の強いメンバーを一つにまとめるフレームとしてOKRに注目されたのですね。


大貫:まさにそうです。個が強いと、組織としては疎結合になりがちです。疎結合でもいいのですが、それを可視化して1つの方向性を見ていくのがOKRだと思っています。

福田:OKRのやり方は従来の上司部下のコミュニケーションと大きく外れるわけではないと思っています。当社でも、少し前にはミッションツリーを作っていました。OKRはそれに加え、密なコミュニケーションを活性化させるものだと理解しています。いままでもコミュニケーションはあったのですが、もっとコミュニケーションを取らざるを得ない環境におかれるという意味で有用なフレームだと思いました。

個としてスペシャルな人材がいる中で、そのパフォーマンスをある一定方向に向けるという意味で、尖った人間を束ねるということにうまく働くと思います。ただ、実際にやってみて難しいというのが正直な実感でもあります(笑)。これ自体もチャレンジですね。

――実際のOKRの課題については後ほどお伺いさせていただきますが、メンバー側の視点としてはどうでしょうか。このプロジェクトにOKRを導入しようと最初に発案されたのは片山さんですよね。

片山:はい。私がOKRに注目した理由は2つあります。1つ目は、デジコンからBI Challengeへの取り組みは今年で2年目となりますが、そもそも1年目と同じことをしても面白くないと考えていました。1年目の課題を改善しながら、今年の取り組みを加速させるのにOKRを導入するのが良いのではと考えました。2つ目は、このプロジェクトの中長期的なゴールが明文化できていなかったので、それを明文化して個人のOKRまでさらに分解していき、今の取り組みを評価できると面白いと思いました。

 

前編④

――メンバーの片山さんからの発案で始まったこともあり、こちらのチームでは上位のOをボトムアップで考えるところから始めたのですよね。

片山:そうですね。初回は片山、テ、と伊藤さんにも入ってもらって3人でまず中期的にチームで達成したいことを考えました。そこから今年度末までのゴール、さらに四半期といった時間軸の落とし方でベース案を考えました。

テ:私は、片山さんに声を掛けられるまでOKRを知らなかったのですが、本を読んでGAFAもやっているし、そういう世界もあるのかと思いました。ただ、それが日系企業の代表のような当社に通用するのか?とも思いました。どこかで壁に当たるのでないかという印象でした。

――具体的にはどういった部分が難しそうと感じたのでしょうか。

テ:OKRがそもそもなんのために存在するのか?KPI管理との違いがわかりませんでした。ただ調べていくうちに、KRという数値も見つつ、それよりもチームでの連携や励ましのアプローチで、ピポットも含めたアジャイルに施策を回していくための、コミュニケーションを重視したフレームなのだと思いました。

――決まった数値を追うだけではなく、OKRを中心としたコミュニケーションで施策を試行錯誤して回していくイメージでしょうか。

テ:そうですね。今の組織は、組織としてのミッションビジョンの共通認識や浸透が十分ではないと感じているので、そこを作っていくのにもOKRは有効だと考えています。

――実際に、中長期のOKRを組織で話し合うなかで感じたことはありますか。

片山:チームのみんなから意見をもらって感じたことは、目の前の短期的な施策についてはそこまで認識の違いはないものの、中長期的なイメージは結構違っていることに気づきました。中長期で組織として目指すことと現在の個人の取り組みの擦り合わせをして、そこに共通認識を持てたことはひとつの成果だと思います。

 

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デジコンとBI Challenge 共通で立てた実際のOKR(一部)のHITO-Linkパフォーマンス画面

 

OKRは対外的なメッセージ、施策の意義を伝えるフレームとしても有効


――今年度のデジコンとBI Challenge の取り組みに関する経営会議でOKRの資料もだしたのですよね。


片山:はい。この取り組みが単年度的なものではなく、中長期的な取り込みであることを経営陣に伝えたいという目的がありました。経営方針として、プラットフォーマーから共創の会社に変革している最中なのですが、それとリンクした活動であり、加速させる仕組みを作っていることを意識合わせができたのがよかったです。新規事業あるあるですが、なかなか成果やプロセスを可視化するのが難しいので、その取り組み自体を見える化していくことも大切だと思っています。

――経営陣からの反応はありましたか?

福田:その経営会議の主題は、今年度のデジコンの開催とそこからのBI Challengeに繋げて事業化を推進していきます、その取り組みの中で先行してOKRという仕組みも取り入れているというメッセージを出しました。

大貫:デジコン開催というイベント周知と事業化推進という売上の話に加えて、参考資料にOKRという全体像を見せたことで、全体の流れや背景情報の理解が進んだと感じています。これも新規事業あるあるですが、社内からの「遊びでやっているのではないか。利益はでるのか。」という声に対して理解を促す資料として効果がありました。

――OKRで中長期的な全体像を見せることで、新規事業創出の取り組みの重要性の理解を社内から得たわけですね。

大貫:議題の本編を聞いてからOKRを見ると腑に落ちるという反応がありました。斜に構えていた方からも、なるほどよくわかったという反応が得られました。

――OKRはチームの取り組みを対外的に見せるフレームとしても効果的なのですね。

大貫:プロジェクトや施策の意義を説明する際に有効だと感じています。「この施策をやっています」と説明した後にOKRをみせると、相手側の理解がもう一段階進むと感じます。

片山:新規事業あるあるの遊んでいるようにしか見えないといわれることがあります。例えばユーザーインタービューといったようなひとつひとつの活動に対しても、本気で事業化を目指して中長期的な目標を見てやっているということを伝える1つの手段になると思います。

大貫:Oを意識した活動と地に足がついたKRの2本の軸があることで、2本があることがバランスも良く相手の理解を得やすいと感じます。

前編⑤(明るさ調整要)_1

後編では、実際にOKRの設定から運用開始後に見えてきた効果や課題、次期のOKR設定に向けた考えに迫ります。

(取材・構成・文・撮影:伊藤紗恵)

【インタビュー後編はこちら】:NTTコミュニケーションズの新規事業創出部門、ビジネスイノベーション推進室・デジタルカイゼンデザイン室でOKRの設定~運用を通じて見えてきた課題とは?【後編】


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