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10年で売上1000億円。 日本唯一のハイパーグロースカンパニーIDOMの「組織力」とは?

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■吉田行宏さん 株式会社アイランドクレア 代表取締役社長設立10年以内に売上高10億ドル(約1000億円)を達成する超成長企業=「ハイパーグロースカンパニー」。Googleをはじめとする世界数十社がハイパーグロースカンパニーとして知られていますが、その中で、日本でただ1社名を連ねているのが、自動車関連事業を手がけるIDOM(旧・ガリバーインターナショナル)です。

同社の創業期から18年間、各種事業責任者とともに人事制度の構築や社員育成を担当し、成長を支えたのが、吉田行宏さん。ハイパーグロースカンパニーを支えた組織力とは一体どんなものだったのか?現在、25社以上の役員や顧問、出資支援を担う吉田さんに、組織づくりのヒントとなるインタビューを実施しました。聞き手は「組織づくりベース」編集長・大島亜衣里です。

吉田行宏さん
株式会社アイランドクレア 代表取締役社長
株式会社LIfepepper 代表取締役会長
株式会社POL 取締役
元・株式会社ガリバーインターナショナル(現・株式会社IDOM)専務取締役。
創業4年でガリバーを全国展開させ同社を株式公開に導く。10年で1000億円の売り上げを達成した日本でも数少ないハイパーグロースカンパニー。FC事業、経営戦略・マーケティング・人事・教育・IT・財務等の担当役員を歴任。2012年に退任するまでの18年間、一貫して人事・評価制度の構築、運営及び社員・幹部育成、教育を行い、独自の研修や育成理論を構築する。 ガリバー退任後は、若手経営者の育成支援と、共同での新規事業創造のため、株式会社アイランドクレアを設立。現在25社以上の企業の役員、戦略顧問、出資支援を行っている。また、2018年4月には『成長マインドセット』(クロスメディア・パブリッシング)を出版。

成長マインドセット 心のブレーキの外し方

単行本(ソフトカバー) – 2018/4/13
吉田 行宏 (著)
www.amazon.co.jp/dp/4295401862

会社の成長に必要な4要素「ミッション・ビジョン」「戦略力」「組織力」「市場創造力」とは

大島  : 近年、経営戦略だけでなく、組織戦略についても多くのビジネスパーソンから注目を集めるようになりました。吉田さんはIDOMの創業期、社員数が数名の時代から3000名を超えるようになるまでを支えてこられましたが、創業期から組織戦略に対する意識は高かったのでしょうか。

吉田 : もともと、IDOMの創業メンバーは「人はやる気次第でパフォーマンスは劇的に変わる」と考え、組織戦略を大変重要視していました。組織戦略というと大掛かりに聞こえ、数百名、数千名の組織でなければ必要ないと思われがちですが、極端な話、社員が2名以上になればそこから「組織」といえ、そのための何らかのポリシーや戦略が必要だと思います。

大島  : なるほど、確かにそうですね。それでは、組織力というものはIDOMにとってどのような位置付けだったのでしょうか。

吉田 : 会社の成長に必要な4要素として、私がよく使用している図を使って説明しますね。ミッション・ビジョンを達成するためには、市場創造力(イノベーション)が必要です。それらを推進するエンジンとなるのが、矢印で表している「戦略力」と「組織力」です。見てわかるとおり、「戦略力」と「組織力」は車の両輪のような関係です。ただ、実際には、戦略がメインで、組織にあまり注力しない会社は多いと感じています。

大島  : なぜ組織に関することは、おざなりになってしまいがちなのでしょうか?

吉田 : 一つ目の要因は、この4要素の構造を理解していないがゆえに、「いいプロダクトを作ることこそが最大で唯一の成長要因」と考え、行動してしまいがちなことですね。もちろん、良いプロダクトを作ることは大変重要ですが、ミッション・ビジョンや強い組織は良いプロダクトを作るために必要不可欠な要素です。

二つ目は、そもそも企業内に組織マネジメントに関する知見を持った人が少ないことです。特に私が現在支援しているようなベンチャーの経営幹部やリーダーは、年齢も若く、企業経験も短いので、組織マネジメントをあまり経験していません。

また比較的大きな企業でも、テクニカルスキルが優秀でリーダーを任されて、組織マネジメントの型や原理原則について何も学ぶ機会がないまま、チームを自己流でマネジメントしている方も多いと感じています。しかし、プロダクトやビジネス戦略は作ったものの思うように業績が伸びないというケースは、組織力が伴っていない、または問題があるケースが多いですね。

積極的なIT投資・時間投資で築いた組織力

大島  : 創業から10年で売上1000億円を達成した「ハイパーグロースカンパニー」であるIDOMでは、どのようにして組織力を強化し、戦略に生かしていったのでしょうか。

吉田 : IDOMは自動車売買がビジネスの中心ですから、組織力の鍵となるのは、全国の500店舗以上で店舗のマネジメントを担っている店長です。ですから店長の育成には特に力を入れていましたね。店長会議や地区勉強会等を頻繁に行って、ミッション・ビジョン・バリューの共有や店長のマネジメント力の向上に注力していました。

大島  : ともすると店長の個の力によって差が出てしまいそうなところを、全社のマネジメント構造としての仕組み作りで担保していたんですね。

吉田 : まだ今のようにインターネットインフラがない1990年代から、販売システムのために使用していた衛星ネットワークを利用して、毎週月曜の朝に全国全社朝礼を衛星中継で行ったり、今で言うSNSのようなグループウェアを作って社員同士の想いや行動を共有するような仕組みも導入しました。なるべく対面の機会もつくりましたが、そうはいっても全国展開しており、対面だけでは限度があるので、まだインターネットの初期段階から、積極的にITの力を活用してコミュニケーションをとっていました。

吉田行宏さん 株式会社アイランドクレア 代表取締役社長

大島  : 組織戦略においてもIT 投資も積極的に行ってこられたのですね。

吉田 : 経済的な投資だけでなく、時間的な投資も惜しみませんでしたね。経営幹部層は、組織戦略系だけで全業務工数の50%を費やしてました。

大島  : 組織力を高めるための投資を惜しまない社風だったんですね。それだけの投資をするのは、普通の会社ではなかなか難しそうですね・・。

吉田 : 組織力は両輪のうちの、とても重要な一つなので。もちろん最初から完璧を目指さなくて良いので、徐々にその比率を上げていけばいいと思います。たとえば体を鍛えるとき、自分の体力に合わせて少しずつ経験値と負荷を上げていきますよね。それと同じで、組織力をつけるのも、自分たちの体力に合わせて積み上げていけば良いと思います。ただし、少しでも時間をかけてでもやるんだという覚悟と継続する工夫は必要ですね。

体験を伴った「共通言語」を持つことで、組織はより強くなる

大島  : IDOMではどんな工夫をされていたのですか?

吉田 : 社内イントラや研修、会議の徹底した工夫や改善など色々ありますが、少し面白いところでいうと、当時「全社“挑戦”運動会」や「地域対抗“挑戦”長縄跳び大会」を行いました。

大島  : なんだか楽しそうですね!

吉田 : そうですね。でも横浜アリーナに全国から2000人以上の社員が集まって1日かけた本気の運動会なんです(笑)普通、社内運動会って、社員の懇親がメインで楽しく飲食しながらだと思うのですが、IDOMの運動会は、当日のスケジュールもぎっしりで、全員が必ずほぼ全種目に本気で挑戦する内容でした。

運営を手伝ってくれた企画会社さんからは「こんなに本気の全員が真剣な企業運動会は今まで見たことない」と言われました(笑)

大島  : それほど力をかける理由は何だったのですか?

吉田 : IDOMの社名の由来は「挑む」で、IDOMイズムと呼ばれる行動規範の中でも特に重要な『挑戦』を全社員が体現することが大きな目的でした。言葉で理解しているだけなく、体感してもらうことで「あ、挑戦ってこういうことだよね!」と、組織全体の共通言語や共通体験が生まれます。それが組織のパフォーマンスの天井を打ち破り、社員を大きく成長させていくキッカケになるのです。その後の社員の『挑戦』という言葉に対する覚悟感も変わりました。

大島  : なるほど、同じ感覚や体験を持った人たちが力を合わせたら、強いに決まってますね。ただ、こういう取り組みを聞いて、実際にやってみたはいいが、かかる工数や体力が持たず、その後しりすぼみになってしまう会社も多いですよね。

吉田 : だからこそ、「何のためにやるのか」「それによって人がどう変わっていくのか」という本質的な議論を土台にして、取り組んでいるかがとても重要になります。吉田行宏さん 株式会社アイランドクレア 代表取締役社長

従業員全員が「当事者意識」と「経営者視点」を持つことを目指して

大島  : 事業であれば数字という見えやすい指標がありますが、とらえどころのない「組織」というものに関しては、何を目標にしていくのが良いのでしょうか。

吉田 : 一つは組織サーベイなどで可視化するというのはあるでしょうね。毎年定期的であったり、イベントや施策の前後でサーベイの数値を比較するという方法はあります。ただ定量化できないものも多くあり、それを表すのは、従業員が使う「言葉」だと私は思っています。

大島  : 言葉ですか。具体的にはどんな言葉なのでしょうか。

吉田 : 私がよく言っているのは、「主語のない会話」や「会社を主語にする会話」の危険性です。これらの会話には「私には責任がない」という気持ちが含まれています。

大島  : 吉田さんの著書にもある「当事者意識100%」のお話ですね。

吉田 : 当事者意識が低く、ネガティブな言葉や評論家的な会話が蔓延しているのか、従業員が主体的な言葉を使う会社なのかは、組織のパフォーマンスにとても影響してきます。

大島  : なるほど、ここまでお話をお伺いしてきて、組織力が上がる要素が見えてきました。組織力を高めるためには、従業員が「当事者意識」や「共通の感覚」を持った上で、お互いを刺激し合う風土を作ること。そして、それらを担保するための仕組み(制度や施策、ITの活用)が必要ということでしょうか。

吉田 : はい、人はだれでも完璧では無く、欠けている部分が必ずあります。そこはチームで補完しあい、逆に強みは切磋琢磨しあって刺激しあいながら、パフォーマンスの最大化をしていく。また、その中で突出した成果を残すような人が出てくると、メンタルバリアが打破されて、みなの視座とパフォーマンスが上がります。そうなるためには、社員一人ひとりが主体的で強い当事者意識を持ち、お互いの信頼関係が構築されている必要があります。その環境で個人と個人が刺激しあいながら、成長していく姿こそが組織力といえると思います。

■吉田行宏さん 株式会社アイランドクレア 代表取締役社長

大島  : 吉田さんは現在、スタートアップ企業や上場企業の役員や顧問を務められていますが、従業員が数名であれ数千名であれ、やるべきことは変わらない・・?のでしょうか。

吉田 : もちろん組織が大きくなるほど、ミッションやバリューの浸透、組織一丸力の向上や共通言語化など、難易度は上がります。しかし、組織や人に関する原理原則や本質は変わらないと思います。会社における当事者意識とは、イコール経営者視点です。もちろん、いきなり全社員が当事者意識100%、経営者視点を持つことはできません。

しかし、まずは経営幹部層、リーダー層から率先して、その強いマインドセットを持つこと、そして、時間をかけてでも、全社員に「自分の人生の経営者」になり「会社という船に乗っている間は、その船の船長(経営者)の視点で考え、行動すること」が自分と会社を成長させることだという気づきの場を作り続けていくことで、圧倒的な強さを持った組織ができると思います。

(構成・取材・文:眞田幸剛、撮影:齊木恵太)

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