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ノーマライゼーションとは?その理念・手法や注意点について解説

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図6

社会福祉を考えるうえで重要な概念のひとつ「ノーマライゼーション」。日本だけでなく世界中の企業でノーマライゼーションの考えに基づく施策や人材登用が行われています。そこで今回は、障害者雇用にも大きく関わってくるノーマライゼーションの理念や歴史とともに、その手法や注意点について解説します。

ノーマライゼーションとは?その理念と歴史

厚生労働省も推進しているノーマライゼーション。国際的にも障害者福祉の基本理念として定着しつつあります。ここでは、ノーマライゼーションの理念と歴史、バリアフリーとの違いについて解説します。

ノーマライゼーションとは?

ノーマライゼーションの理念とは、障害者を特別視するのではなく、障害のない人と同じように社会で暮らしていけるようにしようという考え方です。ノーマライゼーションは、デンマークのニルス・エリク・バンク-ミケルセン(N.E.Bank-Mikkelsem)が世界ではじめて提唱しました。

従来の障害者福祉活動においては、障害者に対して隔離・保護するという観点で対応がなされてきました。ノーマライゼーションは従来の考え方とは異なり、障害者の日常生活の条件などを一般の健常者と同様の社会環境や条件に極力近づけていけるように目指すものです。

ノーマライゼーションの歴史

社会省担当官であったニルス・エリク・バンク-ミケルセンは、劣悪な環境に収容されている知的障害児の処遇に心を痛め、ノーマライゼーションという理念を提唱しました。

ミケルセンはこの時、知的障害者も一般市民と同じような生活条件であるべきだと唱えています。障害を持っていても、普通であたり前の暮らしを送る権利があり、そのような生活ができるような社会を作っていくことが必要だという意味です。

1959年に制定された知的障害者福祉法において、はじめて法的にノーマライゼーションの理念が用いられ、欧米諸国にも広がっていくきっかけとなりました。その後、ミケルセンが提唱したノーマライゼーションの理念を国際的に広める役割を担ったのが、スウェーデンのベンクト・ニリィエ(B.Nirje)です。

ニリィエは、知的障害者福祉法(1959年法)の前文に刺激を受け、スウェーデンとデンマークの知的障害者施設の環境を批評する文書に盛り込みました。

その後もノーマライゼーションの理念は世界に知れ渡り、「国連知的障害者権利宣言」(1971年)、「国連障害者権利宣言」(1975年)のベースにもなりました。1981年の「国際障害者年行動計画」ではテーマを「完全参加と平等」とし、日本でもこの年を境に「ノーマライゼーション」の理念が取り上げられるようになっていきました。

ノーマライゼーションとバリアフリーとの違い

日本ではノーマライゼーションよりも「バリアフリー」という言葉のほうが、一般的によく知られています。バリアフリーとは、障害者だけでなく高齢者や小さな子どもなど社会的弱者が日々の生活のなかで支障となっているさまざまなバリア(障壁)をなくすという意味です。つまり、ノーマライゼーションを実現するための事例のひとつとして、バリアフリーがあるということになります。

バリアフリーという言葉は、1974年の国連障害者生活環境専門家会議にて出された報告書名「バリアフリー・デザイン」から徐々に使われるようになっていきました。もともとは物理的な意味合いが強い言葉でしたが、現在では社会的・心理的など大きな枠組みのなかでバリアをなくすという意味でも使われるようになっています。

ノーマライゼーションの事例・政策

ノーマライゼーションの事例としては、バリアフリーの他にユニバーサルデザインが広く知られています。また、2016年には障害者雇用促進法が改正され、「働く」という観点からも改革が進んでいます。

ユニバーサルデザイン

建築家であり障害者でもあったアメリカのロナルド・メイス氏によって提唱されました。ユニバーサルデザインは、障害の有無や性別・年齢・国・人種などに関わらず、すべての人が利用しやすいようにデザインする考え方を指します。既存の障壁を使いやすいように改良するバリアフリーとは違い、設計段階ですべての人が安全に利用しやすいよう考える方法です。

ユニバーサルデザインの原則として、以下の7項目があげられています。

  1. あらゆる人が公平に使える
  2. 柔軟に使用できる
  3. 使い方が簡単に理解できる
  4. 知りたい情報がすぐに把握できる
  5. 少しのミスが大きなトラブルにつながらない
  6. 身体的に少ない負担で使用できる
  7. 大きさや空間がきちんと用意されている

世界には多くのユニバーサルデザインがあり、トイレやエスカレーター・車いすなどを絵文字で表記したピクトサイン、自動ドアのデザイン、シャンプーのボトル、多目的トイレなどが代表的な例です。

障害者雇用促進法

日本では障害者の雇用・就労に関する法律として「障害者雇用促進法」が定められていますが、法改正が行われ2016年4月に施行されています。主な改正点として、雇用面での障害者への差別禁止・合理的な配慮義務・苦情処理やトラブル解決の援助・法定雇用率の引き上げなどがあります。

障害者差別とは、障害者ということで募集・採用機会をなくしてしまったり、賃金面で不当に扱ったり、各種研修・実習の機会や各種福利厚生施設などの利用を認めなかったりするなど、障害者であることを理由とする差別を指します。

合理的配慮とは、面接の際にスムーズに回答できるよう尽力(点訳・音訳など)し、施設の設備や支援者の配置などを行うことです。障害者との企業との間に発生したトラブルは、自主的に解決するよう努めます。法定雇用率においては、算定基礎の対象として、2018年4月より精神障害者も追加されることが定められています。

企業におけるノーマライゼーションの注意点

企業が障害者雇用を考えた場合、ノーマライゼーションの理念をよく理解したうえで社内環境を整備していくことが重要です。ここで、ノーマライゼーションの注意点について解説します。

障害者を特別扱いするというわけではない

障害があるかどうかは関係なく、健常者と平等にできることが重要です。特別待遇で扱うという認識は違うということです。また、障害者を正常にするという意味でもありません。強制的に一般的な生活を強いることで、正常になったと勘違いするのも問題です。ノーマライゼーションは、障害があってもその他のすべての人と同じように多様な選択肢のもと、生活を送れることです。

正常・完璧を目指すわけではなく、特別視しないということは支援をやめるということかといえば、それも違います。目が見えにくい人のためにコンタクトや眼鏡といった選択肢があるように、障害者がスムーズに暮らせるように選択肢を用意し支援することは重要です。

各種助成金の支給も利用できる

障害者を雇用するうえで、社内の各種施設整備に資金が必要な状況も想定されます。この場合、状況に応じて国から助成金を受けられる制度があります。

例えば、障害者をトライアルで雇用する場合に利用できるのが、「トライアル雇用奨励金」「精神障害者等ステップアップ雇用奨励金」などです。

また、雇用期間を定めずに障害者雇用した場合、「特定就業困難者雇用開発助成金」「障害者初回雇用奨励金」「発達障害者雇用開発助成金」があります。

障害者雇用納付金制度」では、事業主から納付金を徴収し、その納付金を財源として、各種助成金の支給を行っています。主な助成金の種類として、以下の7つがあります。

  • 障害者作業施設設置等助成金
  • 障害者福祉施設設置等助成金
  • 障害者介助等助成金
  • 職場適応援助者助成金
  • 重度障害者等通勤対策助成金
  • 重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金
  • 障害者能力開発助成金

まとめ 

 現在ではダイバーシティという言葉が注目されているように、多様な人材登用を前向きに考えていくことが企業発展にもつながります。障害者雇用を検討するにあたり、ノーマライゼーションの理念や法制度をしっかり理解したうえで、各種助成金などを上手く活用しながら社内の雇用制度を見直していく必要があります。

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