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社員が主体的に動きはじめる「グロースマインドセット」の力~日本企業におけるパフォーマンスマネジメント導入の勘所~(後編)

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パフォーマンスマネジメントの考え方を元に、これまでノーレイティングなど、新たな人事施策に取り組まれてきた志水静香さん。前回、制度を形骸化させない工夫として、施策や制度を「全体で考える」ことと、「ミドル層が動き出す仕掛け」についてお話いただきました。

■前回記事:「失敗の原因は人事主導にあり?~日本企業におけるパフォーマンスマネジメント導入の勘所~」(前編)

後編となる今回は、社員が主体的に動き始める「グロースマインドセット」と、これからの人事に求められる役割について伺いました。前回に引き続き、聞き手は須東朋広さんです。

【写真左】志水 静香氏 ランスタッド株式会社 取締役最高人材活用責任者(Chief People Officer)

前職は元ギャップジャパン株式会社人事部シニアディレクター。大学卒業後、日系IT企業に入社後、外資系IT・自動車メーカーなどを経てギャップジャパンに転職。採用、研修、報酬などの人事制度基盤を確立。
2013年、法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了。ウルリッチ「人事コンピテンシー」、ウェインベーカー「ソーシャルキャピタル」などのビジネス書を翻訳。
昨年、「キャリアマネジメントの未来図:ダイバシティとインクルージョンの視点からの展望」にて第4章執筆。

組織の枠を超えて積んだ経験が個人の能力を引き出すと考え、「越境学習」「組織を超えたら人材異動」を研究。現在、大学やNPO、さまざまな機関で組織開発・人材育成のアドバイザーとして活動中。

【写真右】一般社団法人組織内サイレントマイノリティ 代表理事、多摩大学大学院 経営情報学研究科 客員教授 須東 朋広氏

2003年、最高人事責任者の在り方を研究する日本CHO協会の立ち上げに従事し、事務局長として8年半務める。
2011年7月からはインテリジェンスHITO総合研究所(現・パーソル総合研究所)リサーチ部主席研究員として日本的雇用システムの在り方の研究から中高年、女性躍進、障がい者雇用、転職者、正社員の雇用やキャリアについて調査研究活動を行う。

2016年10月、組織内でなんらかの理由で声を上げられない社員が増え、マジョリティ化しつつある中で、働く人全てがイキイキ働き続けるために『一般社団法人組織内サイレントマイノリティ』を立ち上げる。

 


社員が主体的に動きはじめる「グロースマインドセット」の力

須東 : ちなみに、短期スパンでのフィードバックの必要性は様々なところで言われているところですが、具体的にはどんな効果があるのでしょうか。志水さんの視点からぜひ教えてください。

志水 : これまで上司は定期的に面談を行い、最終的な評価を下すことが求められていました。ところが、パフォーマンスを向上させ、より難しい目標にチャレンジするように部下を導くためには、年度末を待たずに、上司と部下の日々の対話が最も効果的である。そんな研究が近年、次々と明らかになりました。上司には成長を支援するコーチのような役割が求められようになってきたと思います。スポーツ選手とコーチのような関係でしょうか。

実際、人が成長するためには自己認識、つまり自分を知ることが一番重要です。自分の強みと課題はどこなのか、何を達成したのか、しっかりと自身に向き合う必要がありますので、部下に対して自己認識を深めるような問いを投げかけることで、意欲を引き出すことができます。

また、時々しか会話を持たない上司からの評価は納得性も低いですが、日ごろから自分を見守り、支援してくれるという「信頼関係」があれば、部下はリスクを恐れず、より難しいゴールに挑戦するのではないでしょうか。

須東 : たしかに、頻繁にコミュニケーションがとれていれば心理的安心も得られますね。ただ、そうはいっても失敗に対する恐怖が拭えなかったりして行動が抑制される場合がありますよね?

志水 : もちろん、対話の機会を設けるだけでは完全とは言えません。ですから、対話の中で、失敗を恐れずチャレンジできるマインドセット「グロースマインドセット」(※4)に変わっていくよう導いていくことが必要になります。

須東 : 先ほど出てきた「マインドセット」の種類の一つですね。

(※4)グロースマインドセット(成長マインドセット)…マインドセットの一つで、「自分は経験や努力によって成長できる」という考え方のこと。対する概念として、他人からの評価や失敗への恐れによる考え方「フィックストマインドセット」(固定マインドセット)がある。

志水 : 現状の自分や達成した結果に満足せず、より困難な目標に挑戦しつづけるのが「グロースマインドセット」です。それをあらゆる対話の中で考えてもらうようにします。グロースマインドセットを持つことができるようになれば、失敗を恐れずに挑戦できますし、フィードバックや他者の成功から常に学び続けます。他人にどう評価されるかではなく自身の成長に目がいくようになります。

須東 : グロースマインドセットはどのように引き出していくのでしょうか。

志水 : まずは社員それぞれが、どのような価値観をもち、自身のキャリアや目標を描いているのか。何にチャレンジしたいと考えているか。優れた成果を発揮し、さらに成長するために何が必要なのかを認識することが大切です。

その上で、上司からどのような支援が必要なのかという視点で、お互いにオープンに話し合います。上司はチャレンジを促し、リスクや失敗を奨励する安心安全な環境を整備する必要があります。部下のパフォーマンスだけを見るのではなく、個人のビジョン達成および成長にフォーカスする。さまざまな角度から問いかけを行い、常にフィードバックを行うことが求められます。もちろん、部下のフィードバックから上司が学ぶことも不可欠です。

須東 : あくまで個人の成長という点にフォーカスするのですね。

志水 : ミドル層がそれらを現場で効果的に実行できるように、人事は様々な研修やワークショップなどの学びを支援し続けることが重要です。

 

人事は現場から支持されるクリエーターであれ!

須東 :  新しい制度を導入して変革する時は、やはりよくも悪くもミドル層の主体的な行動をどう引き出すかに掛かっているのですね。その仕掛け・裏方を担うのが人事だと思うのですが、制度構築と運用を成功させるために人事部門や人事パーソンはどうあるべきなんでしょうか?

志水 : まず、人事部門はこれまでのモニター機能からコーチ機能へと変化する必要がありますね。さらに言うと、クリエーター。仕事へ創造的な取り組みが必要だと思います。

須東 : 具体的に言うと?

志水 : 例えば評価シートを集めたり、入力することに時間を費やしたり、タレントレビューしたシートをファイリングすることをタスクとして一生懸命やっている人事の方が世の中にたくさんいらっしゃるのではないでしょうか(笑)。

もしそのような業務に大事な時間をつかっているのであれば私はこう言います。「それを行うよりも現場へ行ってリーダーや社員との対話に大切な時間を使ってください」「ビジネスを理解し、リーダーと話してどんな課題があるのか見つけてきてください」

そういった業務が無駄だとは言いませんが、人事がより高い付加価値を出せる業務に大事なリソースを使ってもらうよう促しますね。

須東デスクワークではなく、現場の声を聞いて実際に動けということですね。現場と人事はどんな会話をするのですか?

志水 : 私が今の人事のチームに言っているのは、「どこの部門の誰が光っていて、どんな素晴らしい成果を発揮しているのか、あるいはなぜ苦戦しているのか見てきてください」とか「この人はどんな仕事が合っているのか、次はどんなプロジェクトに入ればより成長が加速するのか現場のリーダーと一緒に考えてきてください」とか。とにかく「人材」についてとことん話してくださいとお願いしています。

須東 : そうやって知った「人材」の情報はどのように活きてくるのでしょうか。

志水 : そもそも、私たち人事の仕事は制度運用や管理でなくクリエーターだと思っています。例えば、社員同士が新しいアイデアを思いついたり、交流を深めるような場や空間を創る、優秀な人材を発掘し、彼らにさらに活躍してもらう場を用意する、文化を醸成するための仕掛けを考えたりすることだと考えています。まさしく、クリエーターですよね。

そして、現場のリーダーや社員の皆さんから信頼され、積極的に話しかけてもらえる存在、「人事がいないと戦略が立てられない」と言われるほどの重要な存在にならなければなりません。そのためには何より、現場で何が起こっているのかを常に把握しておく必要があります。

須東 : たしかにごもっともですね。その上で人事の理想像のようなものはありますか?

志水 : そうですね、働く人がワクワクする職場や空間創り、社員のエンゲージメントを高める企業文化の仕掛け人。アンテナが高く、学ぶことに貪欲で常に時代の一歩先を読む。人の心を動かすメッセージを発信し、面白いことを生み出すクリエーター集団が私の理想の人事ですね。トップマネジメントやミドル層が会社のビジョンを語るときにそんな人事が傍らにいたら、相乗効果が高まりますよ(笑)。

彼らとともに組織、そして人を動かす。そういった人事こそが真のパフォーマンスマネジメントを実行できると思っています。そんな人事像を私は今後も目指したいですし、そんな人事リーダーを育てていきたいと思いますね。

【インタビュー前編はこちら】:失敗の原因は人事主導にあり?~日本企業におけるパフォーマンスマネジメント導入の勘所~(前編)

 


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