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【OKR最前線vol.3】HRデータを徹底的に「見える化」 GameWith流・OKRを利用したゼロからの人事評価とは?

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株式会社GameWith 執行役員 人材戦略部長 眞壁雅彦さん

2013年にマンションの一室でスタートし、ゲーム攻略のニーズにマッチしたサービスで、急成長を遂げた株式会社GameWith(https://gamewith.co.jp/)。ゲーム攻略情報サイト「GameWith」はリリースから5年で、平均7.3億PV(月間)を記録する国内最大級のゲーム情報サイトに。2017年には東証マザーズに上場し、従業員数は213名(2018年9月現在)と、成長を続けています。

一方で、このような急成長に伴い、組織的な課題も浮き彫りになりました。現在、課題解決のために、様々な施策や管理ツールを導入しながら、最適な人事評価制度を模索しています。――今回は、組織力強化を図るGameWithのOKRや1on1導入の経緯、そして具体的な運用方法などを、同社の人材戦略部長である眞壁雅彦さんに伺いました。

株式会社GameWith 執行役員 人材戦略部長 眞壁雅彦さん

2003年、オプトに新卒で入社。大手ポータル広告仕入責任者を担当後、モバイル広告本部長として年商40億円規模の組織を統括。(当時)子会社のモバイルファクトリー取締役、投資部門などを歴任。その間、豪ボンド大学にてMBAを取得し、2015年にGameWithへ入社。現在は採用・組織活性を担う人材戦略部を管轄している。

HRに関わるあらゆるデータをクラウドで「見える化」

――現在、GameWithさんには臨時従業員を含めると213名の社員が在籍しています。創業からわずか5年の間に上場され、人員も急拡大していますが、これまでの人事制度や組織において、どのような課題を抱えていたのでしょうか。

眞壁 : 私は2017年夏から当社の人事領域を担当することになったのですが、それまでは人事・評価制度が整った状態ではありませんでした。特に、目標管理が全社で統一されておらず、明確なゴールがないまま期中を過ごし、期末に属人的に評価されるという流れで、それが大きな課題でした。

――全社で共通した人事・評価制度がなかったのですね。

眞壁 : 当社のメインビジネスであるゲーム攻略事業には、求めるスキルを定義したグレード制度がありました。しかし、そのほかの事業部は、明確に定義された制度はありませんでした。また、事業部ごとにKPIを立てていましたが、それが個人の目標まで落とし込まれ、評価に紐付けされるような形ではありませんでした。先ほどお話ししたように、目標設定やその進捗確認、期末の評価も全社的に体系化されておらず、それらを改善するために取り入れたのがOKRでした。

株式会社GameWith 執行役員 人材戦略部長 眞壁雅彦さん

――人事・評価制度を整えていくために、どのようなことから取り組まれたのですか?

眞壁 : OKRの導入と、目標管理ツールを導入しました。また並行して、あらゆる人事データの可視化も進めました。組織全体のコンディションを計測・改善するクラウドツールも取り入れ、HRに関わるデータをクラウドで「見える化」することから始めました。

――「見える化」することで、組織のどんなコンディションが明らかになりましたか?

眞壁 : 事業部ごとのモチベーションスコアの違いだけでなく、スコアの差を生む要因がどこにあるのかが明確になりました。また、事業側が順調でも、モチベーションスコアが比例しないケースもあり、組織側の課題が数値に基づいてきちんと把握できるようになりました。

算出された事業部別のスコアデータは、すべて事業部長以上に共有し、問題の分析と改善のためのアクションプランを作成しています。他にも全社的なスコアデータは、社員全員に開示して会社全体についても考えるきっかけを提供するようにしています。

目標の見える化と定量化で、経営と現場の目線合わせができるように

――目標管理の手法として採用されたのがOKRということでしたが、何が決め手だったのでしょうか?

眞壁 : OKRであれば、会社や部署のベクトルと社員のベクトルを、シンプルに合わせていくことができ、会社として目指す方向性が統一しやすいという利点があります。複雑な制度にすると、運用にのらないのでは?という思いもあったので、その点でもOKRは良かったと思います。

また、OKRを導入する目的は、納得感のある目標設定と評価の醸成ですので、社員一人ひとり、各事業部、全社の目標が一気通貫になる上に、その目標に対して「できた」「できていない」が分かりやすい点も、利点だと思いました。

――実際にOKRを導入してみて、社員のみなさんから戸惑いの声はなかったのでしょうか?

眞壁 : 既存の目標管理を置き換えるのであれば、混乱や摩擦もあったかもしれません。しかし、当社にはそれがなかったので、特に大きな混乱もなくOKRを導入することができました。もちろん、運用していく中では、引き続き改善が必要な部分もありましたが、1サイクル回したことで、調整すべき点が明確になりました。

株式会社GameWith 執行役員 人材戦略部長 眞壁雅彦さん

――OKRを導入したことでのメリットは何でしたか?

眞壁 : 部署の目標設定と、そこからブレイクダウンしたメンバーの目標設定を連動できたことが大きなメリットです。事業部の目標自体も、より具体的・定量的に立てることができるようになったため、経営と現場の目線合わせが出来てきていると思います。繰り返し行う中で、目標設定の精度が上がってきましたね。

またメンバー自身が、会社や組織、上司から何を求められているのかが明確になったことも良かったです。自分のミッションが明確になると、それに対する行動も取りやすくなりますから。

――人事から、目標設定へのアドバイスは何かしていますか?

眞壁 : 効果的な目標設定のためのフレームワークである「SMARTの法則」(※)に沿って、設定してほしいとガイドしています。その法則に基づいて設定した目標を、経営と各事業の責任者、人事も交えてすり合わせのミーティングを行っています。

※SMARTの法則……Specific(具体性)/Measurable(計量性)/Achievable(達成可能性)/Relevant(関連性)/Time-bound(期限)という目標達成のための5つの成功因子の頭文字を取って名付けられた法則。これを用いることで、行動に移しやすく、モチベーションを維持しやすく、PDCAも回しやすい目標をつくることが可能とされている。

1on1の内容もログに残して、部下の悩みをこまめに拾い上げていく

――GameWithさんでは、OKRの導入にあわせて1on1も取り組み始めているとお伺いしました。

眞壁 : 全部署で徹底できているという状態ではありませんが、月に1回実施することを推奨しています。内容も事業部によってばらつきがあるので、今後は統一していきたいと考えています。

――現状では、1on1でどのような内容のコミュニケーションが取られているのでしょうか。

眞壁 : 1on1の内容としては、目標に対する内容もありますし、業務の内容やキャリア形成について、上司へのお願いなど、さまざまです。私の見ている人材戦略部の場合は、6項目のテーマを設けていて、メンバーがそこから選んで対話しています。

――6つのテーマとは、具体的にどのようなものになりますか。

眞壁 : 「①目標達成に向けてモヤモヤしていること」「②困っていること」「③業務上での気付き」「④チーム力向上のためのアイデア」「⑤プライベートや体調のこと」「⑥キャリアについて」といったテーマです。話すテーマを設けないと対話の軸がブレますし、一貫性がなくなってしまいますからね。また、対話の内容はすべてログを残すようにしています。

――1on1をスタートさせて、効果を感じることはありますか。

眞壁 :期初に目標を設定して、期末まで中間レビューを全くせずに評価・査定を行うと、ネガティブサプライズが起きやすい状態になります。

しかし、月1回の1on1を行い、上司と部下が目標の進捗などに関してコミュニケーションを取ることで、そのリスクを最小限にできると思っています。また、1on1は部下が抱えるさまざまな悩みごとを拾い上げる機会にもなりますので、そうした面でも効果的だと実感しています。

株式会社GameWith 執行役員 人材戦略部長 眞壁雅彦さん

会社の目指すべき姿と社員のベクトルを合わせて組織を一枚岩に

――OKRと評価制度の関係性についてお伺いします。OKRは人事評価と直接結びつけない企業もありますが、GameWithさんではOKRと人事評価をどのようなバランスで見ているのでしょうか。

眞壁 : 当社の場合は、評価と連動させています。OKRの達成率とバリューによる総合評価をしています。今期、再定義した当社の理念を人事ポリシー(組織・人材に対する考え方や軸)にも紐付け、すべての評価が連動するような形を年内中にできるよう考えています。現在は、それに最適な形を模索している最中です。

OKRを導入したことで、部署や社員の目標が言語化され、可視化されたことは大きなメリットを見出せたと思っています。各社員の目標はクラウド上で管理されており、随時見ることができます。社員それぞれが「何に対して時間を使うべきなのか?」も明確になりました。評価の際に過去の話を振り返ることができる点も良かったと思いますね。

――それでは最後に、OKRに興味を持っている企業に対してメッセージをお願いします。

眞壁 : OKRは会社の目指すべき姿と社員のベクトルを合わせることができます。また、KRは定量的であり、具体的なので、振り返りの結果も明確です。私たちのようなスタートアップは、組織が一枚岩になって自社の事業・サービスを力強く推進する力が必要ですが、そういったフェーズのスタートアップにとって有効なツールだと思っています。

(構成・取材・文:眞田幸剛、撮影:古林洋平)

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