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【失敗事例を紹介】リファラル採用がうまくいかない要因と成功させるためのコツ

Written by 塚本 ひかり | Apr 17, 2020 1:44:47 AM

自社社員の友人や知人からの紹介を通じて行う、リファラル採用。コストを低くかつ効率良く採用できそうなイメージがあるかもしれませんが、意外とうまくいかない、失敗したという声も耳にします。リファラル採用を取り入れたいけれど、どのようにやればうまくいくのかわからない、という人事担当の方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、リファラル採用の失敗事例と失敗に至る原因などについてまとめました。成功させるためのポイントについてもご紹介していますので、人事や採用に関わる方はぜひ参考にしてください。

 

リファラル採用でよくある失敗事例


リファラル採用は、信頼できる社員からの紹介による採用です。ならば、失敗しにくいのではないかと考えがちですが、失敗は十分に起こり得ます。実際にはどのような失敗事例があるのか、ご紹介していきましょう。

似たような人材が集まる

社員の紹介から始まるリファラル採用は、信頼できる人材につながりやすい反面、紹介者と深い関係にある人物を採用すると、同じような人材が集まりやすくなるという側面があります。

ただ能力や特性が似ているだけなら、良いかもしれません。しかし、関係の深い人ばかりが集まってしまうと、社内に派閥ができて人間関係に影響を及ぼしてしまう可能性があります。

特別待遇をしてしまう

通常採用とは異なり、紹介によって選考を行うリファラル採用は、選考基準が甘くなってしまうことがあります。このような特別待遇は、通常採用によって入社した、もともとからいる社員との亀裂を生むきっかけとなってしまいます。

リファラル採用だからと選考基準が甘くなると、社員のモチベーションの低下につながりかねません。その結果、もとからいた優秀な人材が退職してしまうというケースも散見されます。

紹介者と応募者の関係が悪化する

リファラル採用といっても、紹介された人全員が採用に至るというわけではありません。きちんと選考を行い、基準に満たなければ不採用となります。この点は、通常採用と変わりありません。

そのため、紹介した人が不採用となった場合、紹介した社員と紹介された応募者の間で関係が気まずくなってしまうことがあります。社外での人間関係なので、会社とは関係ないと割り切ってしまうという意見もあるかと思います。しかし、このような失敗事例が社員の印象に残ると、次のリファラル採用が難しくなってしまうかもしれません。

 

リファラル採用がうまくいかない要因はどこにある?


リファラル採用にも、さまざまな失敗が起きる可能性があることはご理解いただけたかと思います。では、なぜそのように失敗してしまうのでしょうか。リファラル採用がうまくいかない要因についてみていきましょう。

リファラル採用の目的が曖昧

リファラル採用がうまくいかない大きな要因のひとつは、その目的がはっきりとしていないということです。

通常採用以外にリファラル採用を行うのには、おそらく何か理由があるのではないでしょうか。その部分を明らかにせず、何を目指しているのか目標が定まっていないと、うまく運用されません。

応募する人を増やすことが目的なのか、それとも採用者数を増やしたいのか。あるいは、採用にかかるコストをカットしたいのか。そしてそれらは、どのくらいの数値を目標にするのか。定性的・定量的な数値で目標が立てられていなければ、採用にあたる人も、紹介する社員も、なぜ取り組まなければならないのか、その意義を理解することができないでしょう。

目的や目標がはっきりしていなければ、目標までの過程を振り返って改善していく、PDCAサイクルを回していくこともできません。改善するポイントがわからなければ、リファラル採用の成功は難しくなります。

社員に周知されていない

リファラル採用は、社員の協力なくしては成り立ちません。その重要な社員からの協力が得られていなければ、当然ながら成功することは難しいです。

社員からの協力が得られないという以前に、社員に制度が周知されていない場合も少なくないです。そもそも知らなければ紹介することもできませんので、どのように周知するかは重要です。

十分に周知して知られているはずなのに、社員からのリファラルが発生しないという場合もあります。リファラルを実施する社員はいる一方で、実施していない社員との間で意識の差が生まれていることもあるかもしれません。社員のリファラル採用に対する意識の問題や、制度そのものの問題が影響していることが考えられるでしょう。

 

リファラル採用を成功させるためには


では、リファラル採用を成功させるためには、どのようなポイントに気をつければ良いのでしょうか。成功に必要な3つのコツをご紹介していきましょう。

採用基準や目標を明確にする

リファラル採用を行うにあたって、どのような人物を採用したいのか、その人物像を明確にしておくことが大切です。それがはっきりとしていて、社員にきちんと伝われば、社員も具体的にイメージができるのでリファラルを実施しやすくなります。

その上で、リファラル採用における目標を定めましょう。何を目的にリファラル採用を行うのか、どの部分の数値を改善したいのか。リファラル採用における採用者を○名にする、○円のコストカットを目指すなど、明確な数字で短期〜中期的な目標を設定することが重要です。

リファラル採用をする理由を共有する

なぜリファラル採用を行うのか、その理由を社員にもしっかりと共有することも大事なポイントです。

通常採用を行っているにも関わらず、なぜリファラル採用を行う必要があるのか、それによってどのようなメリットがあるのかなど、社員にもわかるようにきちんと説明をしましょう。ただ「リファラル採用を行なっています」「紹介してください」とだけ周知しても、社員にとっては他人事のように感じられてしまい、成果につながりません。

理由を説明するのと同時に、現時点での自社の採用人数や、リファラル採用を始めてからの進捗など、現状についても社員に発信しましょう。定期的に状況を伝えることで、社員にとっても採用について当事者意識を持ちやすくなります。

社員に協力してもらえるような仕組みをつくる

社員に当事者意識を持ってもらうだけでなく、自ら協力したくなるような仕組みづくりも行いましょう。そのひとつが、紹介した社員に対するインセンティブです。実施したことに対して報酬をつければ、モチベーションのアップにつながります。

インセンティブ制度を設ける上では、どの時点で報酬を出すかも決めておかなくてはなりません。紹介した時点なのか、採用に至ってからの支払いになるのかなど、設定した目的や目標に合わせてインセンティブを決めるようにしましょう。

インセンティブを設けたとしても、社外の人にも伝えたいと思えるような自社の魅力を感じていなければ、紹介には至りません。思わず伝えたくなる、一緒に働きたくなるような自社の魅力やエピソードを積極的に発信しましょう。社外の人に向けて、社員に聞いてみたくなるような情報をアピールすることも大切です。

HITO-Link CRM(ヒトリンク シーアールエム)

HITO-Link CRMなら、社員が主体となって採用活動をすることが可能です。採用までの全体設計をワンストップで行えるように構築でき、採用候補者で注力すべき人物を適切に判断することが可能です。人材候補が可視化され、もともと自社にいる優秀な人材が、新たに優秀な人材を取り込みやすくなります。



 

まとめ


リファラル採用がうまくいけば、採用にかかるコストを抑えられるほか、会社全体の雰囲気も良くすることができます。そのためには、しっかりと目標設定することと、社員を巻き込んでいくことが大切です。社員が当事者意識を持つことができれば、リファラルも発生しやすくなります。

採用のためのツールもうまく活用しながら、効率的に人材を確保していきましょう。